不動産投資-不動産経営は京都の中山竜也税理士事務所へ

不動産投資

「賃貸料収入」と「不動産の値上がり益」

不動産投資とは、不動産に資金を投下して利益を得ることです。

不動産投資の利益の出し方は2つありますが、1つめは不動産を他人に貸して賃料をもらう方法、2つ目は購入した不動産を売却して利益を得る方法です。
前者のように定期的に見込める賃貸料などの利益を「インカムゲイン」、後者のように購入した不動産を、購入価格以上で売却して得る利益を「キャピタルゲイン」といいます。

不動産投資にもリスクあり。リスク回避と対策が「鍵」

不動産投資のメリット・デメリット

メリット

安定収入、資産形成

不動産投資は私的年金のようなもの。

不動産投資の大きなメリットの1つに不労収入があります。

これは自分が労働しなくても建物が収入を生んでくれることからそう呼ばれます。この安定収入を目的に不動産投資を始める方も多いのではないでしょうか?
角度を変えれば、定期的な家賃収入が見込めるので私的年金のように考えることもできます。


高利回りが期待できる

銀行の預金金利は普通預金で0.02%、定期預金で0.3%程度と大変低いため、効率よく資産を運用したいと思う方は多いようです。
しかし、投資の種類には株式、FX、不動産投資信託(REIT)、先物取引などがありますが、その多くがハイリスク・ハイリターンであったり、外部環境に大きく左右されます。

しかし、不動産投資についてはローリスク・ミドルリターンが中長期的に期待できます。

創意工夫で収益率アップ

自らの工夫次第で収益を増やせます!

例えば食品会社の株式を保有していた場合に、その会社の食品を個人が買っても株価が上がることはありません。
しかし、不動産投資の場合には、室内をきれいに改装したり、募集広告を工夫したり、設備のグレードを上げることによって物件の収益率を上げることが可能です。

自分のやり方ひとつで投資対象の価値を高めることができるのは、不動産投資ならではのメリットです。


生命保険のかわり

不動産を購入するときには団体信用生命保険に加入しなければなりません。これは、もしローンの返済中に死亡や一定の高度障害になった場合には団体信用生命保険が適用され、残りのローンについては保険金から返済されます。

そのため、万が一の時は家族には借金のない不動産と安定した家賃収入が残ります。

これも他の投資対象には無い大きな特徴です。

少額の自己資金で始められる

融資を受けることができるところがポイント。

不動産投資は金融機関からの借入により少額の自己資金で始めることができます。

様々な投資商品がありますが、その商品(不動産)を担保にして融資を受けられるのは不動産投資ぐらいではないでしょうか。
最近では不動産投資用のローンに積極的な金融機関も増えていますので、融資も受けやすい環境になっています。


デメリット

空室リスク

投資した不動産が常に満室であれば問題はありませんが、なかなかそうはいきません。
部屋数が多いマンションなら多少の空室があってもそれほど問題にはならないかもしれませんが、投資したのが分譲マンションの1室のような場合には空室になると収入が0になってしまいます。

家賃滞納リスク

家賃の滞納者には頭を抱えますね。

空室よりも問題なのが家賃滞納です。

家賃滞納が発生したからといってすぐに退去してもらうことはできず、契約を解除したり明け渡し訴訟をする必要があります。
空室の場合は家賃が入らないだけですが、家賃滞納の場合は家賃が入らないだけでなく、時間と費用そして労力が必要になり、しかもその期間中は他人に部屋を貸すことができません。


災害リスク

利益を生み出してくれる不動産が災害等により被害を受けるリスクです。
災害等により不動産が損壊・消失した場合には、修繕費用がかかるだけでなく、その間の家賃収入等が無くなってしまうことで借入金の返済が出来なくなってしまう可能性も考えられます。

これらに備えるために火災保険に加入されることになると思いますが、保険料の安さだけで選ばないように注意してください。万が一のことが起こったときに、しっかりと補償してくれる保険に加入しなければ意味がありません。地震保険は必須ですが、水災などについても一度検討しましょう。

金利変動リスク

借入金の利息率にも気を配りましょう。

不動産投資を始める場合、一部の方を除いてほとんどの方が銀行などからの借入金でスタートするのではないでしょうか。

当たり前ですがお金を借りれば利息が発生します。
金利1%というと何となく低い気がしますが、借入額が大きくなればその負担も大きくなりますので、金利選択はキャッシュフローに大きな影響を与えることに注意してください。

金利上昇リスクに対応するために「自己資本比率を上げる」、「固定金利を選択する」などがありますが、これらについても下記の出口戦略をどうするかによって変わってきます。


事故リスク

事故物件になってしまった・・・

所有している不動産に事故が起こるリスクです。ここでいう事故とは入居者が亡くなることを言いますが、この中には自然死だけでなく自殺や殺人事件も含まれます。

このようなことが起こってしまうと、通常価額での売却や賃貸が難しくなるため、相場以下の価額にする必要が出てくるなどキャッシュフローが非常に厳しくなります。

また、ウワサが広がり他の部屋の方が退去してしまうことや、部屋の修繕に多額の費用がかかることもあります。
最近では事故が起こった場合に、減少した家賃、原状回復費用、遺品整理費用、事故再発防止費用などを保証してくれる保険もあるので、一度検討されても良いかもしれません。


損害賠償リスク

これは不動産(特に建物など)の施設を所有・使用・管理することで他人に損害を与えてしまう法律上の賠償責任リスクのことです。

わかりやすく言うと、「建物の外壁がはがれて通行人に当たった」「給排水設備が破損して入居者の家財が水浸しになった」「廊下が濡れていて滑って骨折した」といったように建物の不備が原因で、家主側に賠償責任が発生してしまうリスクです。

建物については>定期的なメンテナンスを行うことが必要ですが、これ以外に施設賠償責任保険への加入も重要なリスク対策です。

出口まで考える

不動産投資を始めるにあたっては、将来の家賃収入がどれぐらいになるかなどのシミュレーションをされると思います。
そこでちょっと質問です。

「高利回りの物件を購入すれば不動産投資が成功した」

この考えは正しいのでしょうか?

確かに不動産投資の初期段階では収益性の高い不動産を購入することは大切です。
しかし、数年後に借入金利が上がる、空室率が高くなる、修繕費が高額になるなどの理由でキャッシュフローがマイナスにならないとは限りません。逆に、不動産市況が上昇局面で地価が上がるかもしれません。

このような時はむしろ早い段階で売却した方が良い場合もあります。

不動産投資には購入という「入口」と、売却という「出口」があり最終的には売却しなければ利益は確定しません。

この「出口」まで完璧に計画することは難しいですが、不動産を購入する時点で次のようなことに注意するだけで、結果は変わってくるでしょう。

  • どれぐらいの期間保有するか
  • どんなことが起こったら売却するか
  • 数年後にもし売却したならどれぐらいの利益になるか
  • (建物なら)最終的に建替えるのか
  • (土地なら)更地にして売却するのか
  • ずっと保有するのか

不動産投資は購入すれば終わりではありません。購入後も常に不動産市場に目を光らせながら「出口」を探すことが大切です。


  

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